■■■ 第二章 ベクトルをあわせて全員営業 ■■■
■ 2-2 中長期経営計画も経営理念を踏まえて
計画は常に上位計画との整合性が取れていなければならないので長期計画は社員の誰もが、いつでも見られるようにしておく必要があります。机の中に仕舞い込んではいませんか?
■ 常に上位計画をにらむ
計画は、経営者の考え方すなわち経営理念に基づいていなければなりません。経営理念というのは登山でいえばどの様な山に登りたいのかという登山家の持つ夢であり、理想です。この夢を社員全員に、また企業外の人にわかるようにしたものが社是や社訓であるわけです。
その夢を実現するためには、どの山に登ったら良いかを決めることが経営方針です。これには基本方針に基づく年度方針、部門方針があり、各々の社員が目標を持ちます。この目標をいつまでに、誰が、何を、どのように実施するかが経営計画です。
短期経営計画は、中・長期経営計画の一部ではあるものの、企業は生き物で、常に変化をしている以上、必ずしもそれに固執する必要はないですし、かといって中・長期計画が毎年変化するのであれば、それは遊びでしかありません。
中・長期計画の立案は市場分析すなわち高度なマーケティング技法が必要となります。中小企業はおろか大企業においても高度なマーケティング技法を心得た優秀な人材をそろえている企業は少ないのです。
■ 計画実現に全社ベクトルをあわせる
しかし、マーケティング技術は、ある程度の標準化がなされれば一般企業でも充分可能ですし、中小規模の経営体では高度なデータ分析などしなくとも充分で、スパイラル・マネジメントの考え方に則れば必要最低限のデータは社内だけでも集まります。
その実現の基礎が既述の通り、全社のベクトルあわせなのです。ご存じのようにAとBの合力は、それぞれのベクトルの和です。一つ一つの力を大きくすれば、合力も大きくなるかもしれません。しかし一人一人の力を大きくすることは大変です。
ですから、合力を大きくするためには、ベクトルの方向をあわせることです。スパイラル・マネジメントをまわしながら各自が一人一人の力を大きくし、ベクトルをあわせれば全体の力は大きくなるのです。3CA'sの「共通」というのはベクトルあわせの基本であることを再認識してください。
3CA'sとは、当メールマガジン前号でご紹介しましたが、「共通目標・共通認識・共通行動」の英語の頭文字をとったものです。目標(計画)を全社に徹底し、その目標に従って全社一丸となって目標(計画)の実現に邁進する重要性のことです。
Common Aim 共通する目標 共通目標
Common Acknowledgement 共通する理解 共通理解
Common Action 共通する行動 共通行動
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