■■【元気な会社】精密加工技術を核に事業領域を拡大 [アルモウルド] 24
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中古旋盤1台から始まる
金型、産業機械、化学プラント製造に携わるアルモウルドは、1967年(昭和42年)の創業。中古旋盤1台で始めた事業は着実な広がりを見せ、現在では宇部工場、有帆工場、大塚工場、化工機工場の4工場で事業を展開するまでに成長した。
精密加工分野ではチタン、ステンレス、セラミックスやアルミなど難作材の精密加工を得意とし、客先のニーズに低コスト短納期で対応している。この精密加工技術を柱とし、半導体装置、自動車関連の製造装置、食品機械や医療機器業界などへの事業分野を拡大している。
ユニークな自社製品続々
化学プラント分野では、第一種圧力容器、第二種圧力容器、高圧ガス特定容器、高圧ガス特定容器、撹拌機などの化学機器の製造を手掛けている。特に第一種圧力容器の製造は特殊な許認可が必要で製造業社も限られるため、アルモウルドの強みの一つとなっている。この他にもターボドライヤーや真空乾燥機、熱交換器、除塵機を製造している。
一風変わった自社製品として、チタン素材を使ったオーダーメイドのゴルフクラブ「プロミネンス」がある。一般的なチタンを使ったドライバーより20-30ヤード飛距離が伸びるという評価を得ている。また社員が仕事の合間に製作した「アルミ製の鳥居と御社」は、木製と違って腐食せず、しかも木造のものより安い費用で製作でき、一般向けにも安価で販売している。
このほか、産学官で共同開発した「鏡面研削砥石」は、加工時間が従来品と比較して10分の1程度に短縮可能で、ポーラス構造のため目詰まりしにくい。汎用フライスなどの一般設備で研削できる。超硬、焼き入れ綱、鉄、セラッミクス、シリコンなどの鏡面研削に最適だ。
また、豆腐製造時の副産物として排出されるオカラを原料として、機械的徴粉砕処理と酵素反応処理を同時に施す装置「バイオミルリアクターを共同開発した。オカラの有効活用を図り、美味しく機能性に優れ豆乳(機能性オカラ乳)を高い経済性のもとに産業物を生成することなく製造することが出来る。機能性オカラ乳は、その色調、香り、食味、食感において従来法により得られた豆乳と変わらないか、それよりも優良であることが確認されている。
さらに、オゾンをナノバブル化することで長期間の保存が可能になり、農業、畜産業、そして食品業界で殺菌、洗浄に使用されているナノオゾン水製造装置「アルスター」を商品化した。時代のニーズもあり、今後の主力製品として取り組みを強化したいと考えている。
【コメント】物作りの心を育てる
経営理念に「誠意」「技術」「実践」を掲げ物づくりは人づくりと考え、43年間精密加工技術、技能を磨いてきた。開発過程や製造工程で実践することにより誠意のこもったものづくりで製品を提供する、お客様本位の経営を心がけている。また、ものづくりに携わる者として技術者の育成に貢献したいとの思いから宇部工業高等専門学校に奨学金援助を申し出て「アルモウルド奨学基金」が創設されている。
資料出典: J-NET21