keieishi17’s diary

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■■【時代の読み方】  教科書のデジタル化は進んでいるのか? 2015/05/28

■■【時代の読み方】  教科書のデジタル化は進んでいるのか? 2015/05/28
 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。
■ 教科書のデジタル化は進んでいるのか? 2015/05/28
「デジタル教科書」という言葉、最近耳にしますが、文部科学省は、ようやく「デジタル教科書」導入を検討する会議を設置しました。デジタル化が進んでいる韓国などとは大きな違いですね。NHK西川龍一解説委員のお話に興味を持ちました。
 文科省が考えているデジタル教科書は、紙でできていた本がデジタル化されるイメージのようのです。東京・文京区にある筑波大学附属小学校では、教科書の内容をすべて取り込んだものです。
 教育現場では電子黒板など、デジタル化は進んでいます。その中に教科書の内容を取り込むことができます。
 以下、西川委員のお話を要約しましたので、参考にしてください。
 多くの学校でタブレットなどにインストールされて使われているのはあくまでも副教材という扱いです。紙の教科書は別にあって、それを補助する形です。
 先生が「自然に関する説明文」の中で、耳で聞こえることを表現した文章には青い線を引くなどの作業ができます。紙の教科書だと1度線を引くと消すことができませんが、端末だとその心配はありません。

 子どもたちが書き込んだ内容は、電子黒板に転送されるので、先生は、どの子がどんなことを考えているのかを見て、発言を求める順番を決めることで、授業の円滑な進行に役立てることも可能になると言います。

 デジタル教科書のメリットは、文字や写真だけでなく、音声や動画が利用できることです。先ほどの漢字の書き順のアニメーションも動画の一種ですし、理科の場合は自分たちが行った実験の映像をいつでも確認することが可能になります。

 いいことばかりのように見えますが、紙の教科書派の私としては、本当に子どもたちにとって心配はないのでしょうか。

 子どもに話によりますと、紙の教科書よりデジタル教科書のほうが好きという子がいる一方で、タブレットに慣れると、ノートの罫線にあわせて均等に字を書くのが苦手になってきたと話す子もいるようです。

 紙の教科書をそのままの形でデジタル化するというだけではなく、音声や映像を入れるといったことも可能になりますから、そうした新しい内容を国の検定作業でチェックできるのかという新たな問題も出てきます。

 さらに新たな市場分野として経済的な効果を期待する向きも多く、教育や情報通信に関連する企業や団体が協議会を発足させ、実用化に向けた議論を進めるなど、経済界が後押ししようという側面もあります。文部科学省の会議では、まずは主たる教材としてすべての子どもたちが使うという教科書本来の役割を見極めながら議論を進めて行くべきでしょう。

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